ブラック人生

〜虐待・養護施設・借金問題〜ありのままの26年記録

3,飼育放棄

 

わたしは通っていた保育園を卒園し、念願だった小学校に入学しました。

この頃にはすでに義母のお腹の中には新しい命が誕生していて、小学校に入って初めての夏休みは弟の出産で家族は大忙しでした。

でもなぜかわたしは『弟ができる』という実感が全くなく、なんなら別の家庭の話くらいの感覚でいました。

それは弟が大きくなってからもずっとそうで今となっては本当に『赤の他人』と思ってしまっているほどです。

そのくらいまるで他人事のような感覚だったので弟の記憶が全くありません。

 

この頃のことで思い出せることがあるとすれば、お姉ちゃんが犬を飼いたいと言い出したので父親が知り合いのブリーダーさんからヨークシャテリアを譲って頂いて実家で飼い始めたことです。名前を『キキ』と名付け、散歩はお姉ちゃんの担当だったので夕方になるとお姉ちゃんの散歩によくついて行っていました。

まだ2人とも小学校低学年だったので、夕方から外に出れることがとても新鮮で楽しかった記憶があります。

 

そんなある日、次は義妹が野良猫を拾ってきたので猫の『ララ』も加わり家族6人+ペット2匹という大家族になりました。

ただララは成猫で生粋の野良育ちだった為、誰かが玄関のドアを開けるとすぐ外に出ようとするので見かねた義母は「そんなに外に出たいならもう外で暮らしなさい」と遠い公園にララのことを置いてきました。

なのでララと一緒に過ごした期間はたったの半年間程でしたが、なぜララの記憶が残っているのかというと義母がララを捨てに車を走らせた時、わたしを車の助手席に座らせわたしに捨てにいくように指示をしたからです。

 

その時はあまり気にもとめていませんでしたが、今になって考えてみると義妹はララを可愛がっていたので万が一にでも自分が捨てたと娘にバレたら嫌われてしまうからきっとわたしに捨てさせたんだろうなあと思います。

義母は当たり前ですが義妹のことをめちゃめちゃ可愛がっていたので仕方がないですね。

 

それから2年ほど月日が経ち、わたしたち家族は引っ越すことになりました。

次の新居生活が本当の意味で地獄をみることになるとは思いもせずに。

 

 

 

キキとの別れ

 

弟も無事に産まれ、家族が増えたということで父親は一軒家を建てることにしました。

元々住んでいた父親の実家は、二階建てといえど家族6人で暮らすのには少し小さかったからです。

父親は一人っ子だった為、父親の両親もそんな大人数で暮らすように設計して家を建ててはいないので子供4人がこれから大きくなっていくと考えると、やはり新しく家を建てた方が良いということで長い年月と莫大な費用をかけて家を建てわたしが小学3年生の時に引っ越しました。

 

新居に引っ越すにあたって、キキは実家に置いていくと父親が言い出しました。

キキはトイレをきちんと覚えきれておらず5回に1回は絨毯や壁などにおしっこをしてしまう為、新居を汚されては困るという理由で連れていけないとお姉ちゃんに説明していました。

 

「実家にはおじいちゃんが代わりに住んでくれることになったから、キキはおじいちゃんに見てもらうから大丈夫」と父親が言ったのでわたしとお姉ちゃんは『キキと一緒に住めないのは悲しいけどおじいちゃんがいるなら大丈夫』と思っていました。

 

この話はわたしとお姉ちゃんが高校生になってから聞いたのですが、おじいちゃんとおばさん(おじいちゃんの再婚相手)が実家に住むとなった時、キキがいる話は父親からは一切聞いていなかったそうです。

なのでおじいちゃんたちもゆっくり引っ越し作業をし、わたしたちが実家を出てから一ヶ月後におじいちゃんたちは実家に向かいました。

家に入ると奥の部屋からかすかに動物の鳴き声が聞こえたので部屋のドアを開けたその時、排出物まみれで痩せ細ったキキがゲージに閉じ込められていたそうです。

おじいちゃんとおばさんは愕然とし、すぐに病院に連れていき何日間かキキは入院することになりました。

無事一命はとりとめましたが、あと何日間か遅ければ亡くなっていたかもしれません。

 

そんなことも知らずに新居に引っ越してからもよくキキに会いに実家に遊びに行っていましたが、キキはわたしやお姉ちゃんが遊びにいく度に尻尾を振って近づいてきてくれました。

なにも知らされてなかったにしろ今では本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

7年前に寿命をむかえおばさんの腕の中で安らかに眠りましたが、またどこかで巡り会えたら嬉しいです。

 

余談ですが、わたしは今猫を2匹飼っていてどちらも保健所から頂いた野良猫だったのですが、この経験があってから自分よりも幸せになってほしいという気持ちで大事に育てています。

引き取った時生後まもない子猫だったのですが、病気1つすることなく今年で7歳を迎えることができました。

とても愛おしい家族なので、今度ブログで紹介したいと思います。

 

どんな理由があろうと自分で責任持つと決め迎え入れた家族なら、動物にしろ人間にしろ最後まできちんと大事に育ててあげるのが親の義務だとわたしは思っているので、父親がとった行動は絶対に許されるべきものではないと思っていますし、そんなことを出来る人間が身近にいることにも嫌気がさします。

 

ですがこの男は最終的に実の子供を捨てるのも容易いような人間だったなんて誰が知っていたでしょうか